064森小手穂のいえ

■ ほどよい距離感

□設計から引越しまでの記録


 

  • 所在地:和歌山市
  • 敷地面積:169.35㎡(51.23坪)
  • 延床面積:111.77㎡(33.81坪)
  • 構造規模:木造2階建て
  • 工事費:約2500万円
  • 竣工:2015/10
  • 施工:株式会社 宮本工業
  • 撮影:長岡写真事務所

 

ご夫婦と可愛い二人の娘さんのための家。
のどかな田園風景が広がりつつも中心地へのアクセスも良く人気の敷地に建つこの住宅は『距離感』をコンセプトにしています。しかも『ほどよい』のがミソ(笑) 一室一体空間はいつものとおりでLDKを中心に『ほどよく』つながるようストリップ階段付きの吹抜け建物の中央に採用。吹抜け廻りの2階部分は単純に廊下にすることなくパブリックスペースとして皆が使えるよう、カウンターを設けて勉強スペースにしたり、パソコンコーナーなんてことにも使えるようにしています。リビングでくつろぎながら2階のフリースペースで勉強していたりと『ほどよく』同じ同じ空間に身をおいてる家族が想像できます。
外部アプローチは分譲地の一番奥に位置する敷地であったため、真正面を向かずに少し斜めにして、帰宅時に『迎える』という意図をカタチにしています。また正面(西面)ではなく裏(南東)に開くデザインもご近所さんとの『ほどよい』距離感を保てています。

056鳴神の改修

■ natural conversion

□設計から引越しまでの記録

 

  • 所在地:和歌山市
  • 延床面積:96.94㎡(29.32坪)
  • 改修面積:96.94㎡(29.32坪)
  • 構造規模:木造2階建て
  • 工事費:約1200万円
  • 竣工:2014/9
  • 施工:城善建設株式会社

 
30歳代のご夫婦と子ども2人のための住宅。
クライアントは当初よりリノベーションに興味があり、そのため中古住宅を探されていました。
住みたい地域と間取り・外観など検討要素を絞って探した結果、手ごろな住宅が見つかりリノベーションの検討に入りました。
新築とは違い、既存建物での新しい提案はなかなか難しいものはあったが、クライアントとの打合せの中で予算も含めて『やりたいこと』『完成イメージ』を共有することができた。
敷地は約50年前に分譲された住宅街。住まわれている人の年齢層も随分と高齢になっており、空き家も目立つ。
予算のこともあり、外部はメンテナンスを兼ねての塗装替えのみ。内部は、左官塗りの壁やモザイクタイルを貼った壁に、無垢のフローリングをオリーブ色でエイジングを施したようにしている。また、クライアントの好きな家具や器具に合わせて室内の配色を考えているので、家具が入った状態が完成なのですが、今後気に入ったものをじっくり吟味して購入されていくとのこと。もしかすると当初からの想定をいい意味でひっくり返してくれるかも知れませんね。
住み前、住んでからも家を愉しまれるクライアントのセンスが心地よい。

044ノマド

■ 自由な居場所

□設計から引越しまでの記録

 

  • 所在地:紀の川市
  • 敷地面積:511.54㎡(154.74坪)
  • 延床面積:112.62㎡(34.07坪)
  • 構造規模:木造平屋建て
  • 工事費:約2400万円
  • 竣工:2014/3
  • 施工:城善建設株式会社

 
ご夫婦と生まれたばかりのお子さんのための家。
敷地探しから家づくりが始まり、のどかな田園風景の土地はご要望通りの家でゆっくりくつろぐには最適な場所。そんな敷地に『夫婦仲良く暮らせること』『お互いのプライベートは尊重しつつ、気配が感じられる空間』を計画した。
クライアントとのお話の中で、とても同意できる部分があったので、ご提案はいつも以上に自由にさせて頂いた(^○^)
南北に長い敷地のちょうど中央に建物を配置し、その二つの余白をそれぞれ別の用途の庭とした。南はパブリックで例えば来客時は食事ができたりできるよう、北はプライベートで洗濯物干場にしたりと。
内部空間は、玄関から直接リビングにアプローチし、そこから各個室、ダイニング、キッチンへアクセスする提案をした。ちょうど『漫画喫茶で中央部から各ブースにアクセス』するようにね。中央のリビングの天井は、大きなアール天井としてやさしい空間を印象付ける狙い。その空間に移動式の個室『ゲル』を設け、季節に応じて移動できるようにしている。(写真上から3段目参照)
今回の計画の中で、『居場所』というものに対して再考する機会を与えて頂いた。単にリビングで皆と一緒に過ごして、ひとりになりたい時の為の個室を設えて・・・だけでなく、ゆるやかに家族と繋がる居場所づくり。
今回は、ご主人の為の『ロフト』は籠るだけでなく、しっかりとリビングへの開口を空けてつながり、移動式『ゲル』は個室であるものの、同じ空間に居ることができる。
そんな自由な居場所、居心地の良い居場所を求めて移住する遊牧民を意味する『ノマド』と名付けることにする。

045ハタノウエ

■ 和歌山の家

□設計から引越しまでの記録

 

  • 所在地:紀の川市
  • 敷地面積:269.12㎡(81.41坪)
  • 延床面積:135.81㎡(41.08坪)
  • 構造規模:木造2階建て
  • 工事費:約2800万円
  • 竣工:2013/11
  • 施工:有限会社武田建設

 
20歳代のご夫婦と子ども1人のための住宅。
クライアントと施工会社の担当の方が古くからの友人ということもあって、今回は設計アドバイザー兼監理者としての立場で設計させて頂きました。初めての試みでしたが、まさにクライアント+施工+設計の三者が一つになっての設計作業となりました。
敷地は、のどかな田園風景が南に広がる場所。そこに広めの土地を購入されたクライアントは、和の空間を希望されました。『どちらかというと、家というより旅館的な空間にしないなぁ』というコトバが印象的でした。
十分に余裕のある敷地の北側に建物を配置し、庭や4台分の駐車場もゆとりをもってレイアウトできています。外観は、瓦屋根にくしびきの佇まい。深い軒や化粧柱が和の質感になり、少し長めのアプローチの下屋がより雰囲気を醸し出しています。
内部は、紀州熊野材を使った化粧梁を随所に見せることによって、力強くも温かな印象を与えてくれています。2階の寝室には、和歌山県龍神で漉かれた『龍神和紙』を使用し、紀州材とともに和歌山の家の要素になっています。また2階の個室群が並ぶ間にある廊下には大容量の本棚とかわいいモザイクタイルの水場を設けることによってカフェコーナーとしても機能しています。
工事中にお子さんが誕生し、3人になった家族。新しい家で新しい生命が育っていくのがとても楽しみです。

033BlueBox_計画

■ 小さくても豊かな空間を。

 

  • 敷地面積:120.01㎡(36.30坪)
  • 延床面積:74.12㎡(22.42坪)
  • 構造規模:木造2階建て

 
ローコスト住宅の計画。
ローコストでのご依頼に対してご提案したのが、「小さくても豊かな空間」であること。
シンプルな吹抜のある空間に色のエッセンスを加え、空間と色彩とでメリハリを設けたことで、小さくても豊かな空間を実現しています。
延べ床面積を20坪前後ながら、家族3人が十分に暮せるこの住宅。きっと「豊かな生活」が送れることでしょう。

愛友保育所

■ 自然を取り込む


 

  • 所在地:和歌山市
  • 敷地面積:680.75㎡(205.93坪)
  • 延床面積:183.88㎡(55.62坪)
  • 構造規模:木造平屋建て
  • 工事費:約3500万円
  • 竣工:2011/5
  • 施工:中平建設株式会社
  • 撮影:長岡写真事務所

 

社会福祉法人 寿敬会様
最近、社会問題となっている待機児童問題や、関連施設で働く方のお子様のためにと、法人様が敷地内に保育施設を新設しました。
敷地は自然豊かな環境の中で、乳児・幼児から老人までがノビノビと暮らすことのできる所。この環境を活かすことが最大のテーマとなることは必然でした。
深くとった軒を介して園庭と保育所を結んで、反対側にある緑との一体感を出すことで、室内に居ながらも外にいるかのような演出をしています。かつ、建物内を一室一体空間とすることで、建物内での子どもたちの自由な行動を助長することができます。(同時に保育士さんたちもお世話がしやすい!)
子どもたちがこの自然と建築の中でノビノビと育っていくことを願っております。

022清水のいえ

■ 大きな吹抜けのある家

□設計から引越しまでの記録


 

  • 所在地:岩出市
  • 敷地面積:256.75㎡(77.67坪)
  • 延床面積:134.15㎡(40.58坪)
  • 構造規模:木造2階建て
  • 工事費:約2900万円
  • 竣工:2010/6
  • 施工:有限会社武田建設

 

40歳代のご夫婦と子ども2人のための住宅。
自然乾燥した良質な紀州熊野材を使い、基礎や断熱など「目に見えない部分」にもこだわった家。「リビングに家族が自然と集まってくつろげる家に住みたい」というクライアントの要望のもと、シンプルでキモチいい空間を大きな吹抜けで表現しました。
水平方向は回遊性のあるプランと垂直方向は空間をつなげる吹抜けによって、家のどこにいても家族の気配を感じることができます。

026福島のいえ_計画

■ ピロティ付き2階リビング小住宅

 

  • 敷地面積:107.97㎡(32.66坪)
  • 延床面積:89.64㎡(27.12坪)
  • 構造規模:木造2階建て

 
狭小敷地に建つ住宅の計画。
コンパクトな敷地に必要にして十分な住宅を計画しました。シンプルな住空間の中に、シンプルな暮らしを実現できる器としての住宅は、家族のキズナをより深くしてくれることと思います。